治療のこと

東城百合子先生の講演会

自然療法をやっていらっしゃる東城先生の講演会に行ってきました。知り合いの方のすすめでしたし、近所の公民館で無料というので、行ってみました。

初めてお会いしましたが、本当に芯の強いお方で、今は本当に数少ない、存在感のある先生でした。

先生ご自身、若い頃に結核で死にかけ、医者のすすめでやっていた動物性蛋白質を取ることをやめて、玄米・塩・梅干・味噌・薬草といった食事療法を取り入れて一命を取りとりとめたという体験をお持ちです。

自ら栄養学を学んでいたにもかかわらず、ある先生に叱られ、自然に帰ることを教わり、そのとき「自分は間違った」と思ったといいます。そう。病気は、自分の間違いを教えてくれます。病気は治すものというより、自分の間違いに気づくチャンスといえます。それを実践された先生です。

会場は超満員で、すでに自然療法をやっている方、病気を克服した人や現在闘病中の人もいたようですが、大切なのは、病気を治したり、健康を維持する「方法を学ぶ」ことではなくて、その「根を知ること」です。先生は、そのことを何度も何度も口にされていました。本当に伝えたいことは、自然療法が良いことではなく、(もちろん良いのですが)、自分今幸せでないならその原因を自分で知る、つまり、自分の中の原因をきちんと見つめて解決する、ということが大切ということだったのではないかな、とわたしは思いました。

先生は、いくつかのことを会場に尋ねました。
「なぜ勉強する必要があるの?」
「白米がダメで玄米はいい、肉はダメで野菜はダメ、と分けるのはいけないのはなぜだかわかる?」
会場は、シ~ン・・・

先生は一言、おっしゃいました。
「皆さん、考える力がないのね」
考える力を奪ったのは、現代の便利な日常生活道具とも言いました。不便なところから、考えて工夫が生まれる。それがない。みんな機械がやってくれるから手を動かさない。だから脳がダメになる。

んー、なるほど、一理ありますね。
もちろんそれが全ての原因ではないでしょうが、「考える力がない」というのは、もう10年以上前に、ある女優さんから言われたことがあります(わたし一人に対してじゃないですよ)。でも、その通りなんです。

東城先生は、考える力がないという問題に対して、一つの答えをちゃんと出されていました。それは、「日々生活をする」ということでした。つまり、掃除・洗濯・炊事をするということです。地に足をつけて生きるということです。仕事で忙しいのを理由に、生活を怠れば、健康でい続けるのは難しいんです。

わたしにこの講演会を勧めて下さった方は、とても健康です。掃除・洗濯・炊事はもちろん、畑で野菜を作るし、器も自分で作るし、家も直す。子育てもしながらです。つまり、そういうことなんでしょうね。

そして、続けることも大切。続けることが難しいんです。でも、生活は続けることなんですよね。自然療法も、やるなら続けることです。それは、自分を変えることでもあるでしょう。自分が変わるということは、身体の状態も変わるということであり、病気の状態も変わるということです。

玄米を食べ、砂糖を食べない生活、2年続いてます。我ながら偉い!